未経験で入社したからこそ、
伝えられること。
土井 雄一
きっかけとなったのはご縁とタイミング。
前職は、鉄道車掌をしていました。私が大学を卒業したのは就職氷河期と言われていた頃で、大卒でも就職率は約40%と、とても厳しい時代でした。正社員として働くのは壁が高かったこともあり、契約社員として入社したんです。入社から丸5年が経った頃、当時は契約社員の5年ルール(契約期間が5年を超えると無期雇用に転換される)は存在していなかったので、そのまま働き続けるのはどうなのかと考えるようになりました。当時、30歳前後だったこともあり、新しいことを始められるのはこれが最後のチャンスだと感じたんですよね。ちょうどこれは一つの区切りだと思ったので、転職を決意しました。
学生時代は分析関係の研究をしていたこともあって、次は研究職のような仕事に就きたいと考えていました。そんな時に目についたのが、グルンドコンサルタントの求人情報でした。環境汚染の研究職を募集していて、私が大学時代に研究していた分野とも近かったことから関心を持ったので応募しました。採用面接は、社長と専務にしていただいたことを今でも覚えています。面接というと、志望動機を聞かれたり、自己PRの時間が設けられたりするのが一般的なイメージだと思いますが、そういったのはまったくありませんでしたね。事前に色々と準備をしていたんですが、想定していた質問は一つも聞かれませんでした。本当に世間話のような感覚で面接が進んでいき、他社とは違う雰囲気だったので、強く印象に残りました。私はまったくの異業種からの転職でしたので、採用という連絡が来た時には、嬉しい気持ちはもちろんありましたが、同時になぜ採用してもらえたんだろうとも思いました。後になって考えてみると、何ができるのかということよりも、人となりとか特性というのを見られていたように思います。
もともとは環境汚染の研究をする予定で入社したんですが、私が入って間もないタイミングで汚染調査は会社として取り組まない方向になって。結果的に、技術職として調査を担当することになりました。
今日も安心が保たれていること。それがやりがいに。
地盤を調査するという仕事は目には見えづらい仕事かもしれませんが、自分が調査したところに無事に建物が立っているのを見ると、やはり嬉しいですね。調査した場所は自然と記憶に残っていて、ここはこんな土質だったなというのも不思議と覚えているものです。現場の経験を積んでいくうちに、地域ごとの土質の傾向なども把握できるようになってくるので、住所を聞くとおおよその性質は想像がつきます。地盤にも実は地域性があるんですよね。そういったのを理解しはじめると面白くなってくるんじゃないかなと思います。
あと、この仕事の楽しみの一つとして、色々なところに行けるというのも挙げられます。メインエリアは近畿圏ですが、たまに岡山とか金沢とか、少し遠方の現場を担当することもあります。各地のご飯を食べられるというのが私の密かな楽しみで。何を食べようかと事前に調べていると自然とわくわくします。
先日ちょうど九州にも行きました。調査ではなく勉強会に参加するためですが。その勉強会は、当社が所属する全国住宅技術品質協会が開催しているもので、今年は世界ジオパークに認定されて間もない雲仙・普賢岳で行われました。勉強会に参加できるのは各社1名ですが、行きたいと手をあげれば参加させてもらえます。これまでも全国各地で開催されていますし、今後海外の可能性もあると聞いたので、そういった機会があるというのも面白いところですね。
道なき道を行くことも。
調査を実施するのは、現場が整備される前の段階というのが基本なので、時には険しい状況の現場もあります。山の上にある現場で、道中が整備されていなかったので、腰紐をつけた状態で調査機械を抱えながら土手を降りたこともありましたね。足場がない時には、機械を全部バラした状態で運搬したりと、人力で対応しないといけなくて。バラすと一つの部品が約20kgほどになるので、それほど重いというわけではなく、筋力的には特につらいとは感じません。ただ、夏場はつらい時もありますね。ひと夏乗り越えることができれば、この仕事は続けられると思います。
思い込みで諦めるのはもったいない。
技術職と聞くと、一見難しいことをしているように思われるかもしれませんが、それで諦めてしまうのはもったいないと思います。もちろん、専門用語など知識や経験を積むべきものもありますが、それほど複雑なことはありません。私自身未経験で入社してここまでやってこれたのが何よりの証明です。
仕事というと、時間に追われるかノルマに追われるか、何かしらに追われているようなイメージがありますが、当社の場合はその感覚がないので、気持ちの面で不安に思うことはありません。フランクな社風ですし、入社された方は私もできるかぎりサポートしたいと思っているので、それほど難しく考えすぎず、ぜひ一度応募していただけたらなと思います。
Daily Scheduleとある一日のスケジュール
現場にて調査開始
30分ほど前に現場に到着し、準備を終えたら早速調査スタートです。私はスクリューウエイト貫入試験を担当しており、基本的に一人で行うことが多いです。
昼食
現場の近くにあった海鮮丼屋さんへ。グルメサイトで近くのお店を調べて気になったところへ足を運ぶことが多いです。
移動
昼食をとってひといきついたら事務所へ戻ります。
解析業務
午前中に行った調査のデータを処理します。解析といってもソフトにデータを入力する形式なので、それほど難しいものではありません。
翌日の準備
翌日スムーズに調査がはじめられるよう、前日のうちに段取りの確認など準備をしておきます。
退勤
「先輩が帰るまでは帰れない…」という雰囲気は一切ないので、自分の仕事をきちんと終えれば、自分の時間もしっかり確保できます。
Privateプライベート
多趣味なこともあり、休日は外へ出かけることが多いです。数ある趣味の中でも、一番好きなのは子守で、よく甥っ子や姪っ子と遊びに出かけています。写真に写っているのは、つい最近産まれたばかりの甥っ子。あまりの可愛らしさに、自然と笑顔が溢れました。子どもが大好きな私にとっては、癒やしの時間です。