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ボーリング調査

ボーリング調査は、地表から到達点までの土質のサンプルを、掘削機器内のパイプに円筒状に取り込むことで調査する方法です。従来の油田や温泉を目的とした掘削だけでなく、地質やそれに含まれるものの調査なども可能です。
また、地盤の工学的性質を求めるために行われる標準貫入試験などに用いる、計器類の設置を目的とする場合もあります。

  • 世界的な基準の試験方法であるため、試験の比較・評価が容易である。
  • 地層の硬度に関係なく調査可能。
  • 土のサンプルを採取することにより、土層の成分の確認ができる。
  • ​​地下水位の確認ができる。
  • 硬い地盤がある場合、貫入できない場合がある。
  • 主に10mまでの部分を対象としている。
  • 礫質土の盛土などがある場合は、正確なデータをとることが困難。
  • 土質判定は推定である。

採掘によって土や岩石の試料を採取することを、サンプリングといいます。ボーリング調査と同時に行う標準貫入試験は、土の硬軟や締まり具合をN値で表すとともに、土を乱した状態で採取することができますが、土が乱れた状態では、土本来の性質は十分に評価できません。こうした場合には、地質を目視判定する形になります。 土質試験を目的とする場合は、地盤から乱れの少ない試料を採取する必要があります。
サンプリングの方法は複数存在し、シンウォールサンプリングやデニソン(二重管)サンプリング、コアパックサンプリング、三重管サンプリングなど、地質の種類や状態に応じて選択します。軟らかく締まっていない砂質土では、サンドサンプラーという特殊なサンプリングを行うこともあります。

スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)旧スウェーデン式サウンディング試験

スクリューウエイト貫入試験では、全自動化された調査機を使用することにより、ぶれのない正確なデータを得ることができます。しかし、土質を判定する上では、ロッド貫入時の感触や音、どの地点を調査するべきかなど、手順以上に見極める力が重要なポイントとなります。それは、経験と勘によるところが大きいため、当社では、長年経験を積んだ熟練者が作業にあたることで、より的確な調査結果を提供させていただいております。

  • 戸建て住宅向けに広く普及している。
  • 小回りがきくため、狭い土地でも調査が可能。
  • 汎用性の高い試験方法であるため、蓄積データが豊富。
  • 調査が比較的容易なため、短時間で済む。
  • 費用が比較的安価。
  • 硬い地盤がある場合、貫入できない場合がある。
  • 主に10mまでの部分を対象としている。
  • 礫質土の盛土などがある場合は、正確なデータをとることが困難。
  • 土質判定は推定である。

スクリューウエイト貫入試験によって軟弱地盤であることが判明すれば、地盤補強工事が必要となります。軟弱地盤と判断される基準は、粘性土の場合は1kN以下の荷重で自沈するとき(換算N値3以下)、砂質土の場合は半回転数が3以下のとき(換算N値3以下)です。また、単に換算N値だけでは十分な判定ができないこともあり、土質データや建物の大きさ・規模など、さまざまな判断材料を考慮することが重要となります。

レーリー波探査

レーリー波探査は、地盤の地表付近を伝わる表面波(レーリー波)を多チャンネルで測定・解析することにより、深度20m程度までの地盤のS波速度を、二次元断面として画像化する技術です。S波速度は、物質の硬さなど工学的な目安となる剛性率に直接関係する値であり、地盤の動的特性の把握・検討などには不可欠なパラメータです。

  • 駐車場や道路などのアスファルト上であっても調査可能。
  • 地中にガレキや礫層、岩盤があっても対応可能。
  • 広い範囲を迅速かつ安価に調査できる。
  • 振動・騒音はほとんど起こらないため、ご近所に迷惑をかけない。
  • 外部ノイズや擁壁などの近接構造物からの反射波がデータへ影響を及ぼす場合がある。
  • 土質、岩種の特定はできない。
  • 地下水位の特定はできない。
  1. 地盤の強度(地耐力:kN/㎡)
    住宅の長期安定を図るためには、「接地圧 < 地盤強度」となる基礎設計が重要となります。
  2. 地盤のゆるみ(深さ、大きさ、分布など)
    局部的に地盤がゆるんでいる場合、不同沈下の原因となる場合があります。
  3. 地層構造(支持地盤の傾きなど)
    支持地盤が傾斜していると、不同沈下を及ぼす可能性があります。

レーリー波探査は、地盤の地表付近を伝わる表面波(レーリー波)を多チャンネルで測定・解析することにより、深度20m程度までの地盤のS波速度を、二次元断面として画像化する技術です。S波速度は、物質の硬さなど工学的な目安となる剛性率に直接関係する値であり、地盤の動的特性の把握・検討などには不可欠なパラメータです。
本調査で計測するレーリー波(表面波)には、地表より一定の厚さで伝わっていく性質があり、その厚さは振動の周波数(波長)に依存します。よって、異なる周波数(波長)の表面波を計測することで、地表から深部地盤に至るあらゆる深度における表面波伝播速度を計測することができます。
レーリー波探査は、結果がすべて数値で得られるため、個人差のない客観的なデータを取得することが可能です。

室内土質(岩石)試験

室内土質試験は、採取した土の性質を定量的かつ科学的に判定するために行う試験であり、日本工業規格(JIS)や地盤工学会基準(JGS)によって規格化されています。室内土質試験を実施する場合、採取する土を乱さない状態でサンプリングする必要があります。
試験の種類は、その調査・分析の用途によってさまざまです。

物理試験
土粒子の密度試験や含水比試験、粒度試験、顆粒分含有率試験といった土の状態や各種工学計算、土の安定性判定などが主な利用方法。
力学試験
地盤の強さを調べるための試験。土の強度・内部摩擦角・粘着力といった土の力学的な性質の調査が可能。一軸圧縮試験、三軸圧縮試験、圧密試験、CBR試験などが分類される。
科学試験
pH試験や強熱減量試験、土の水溶性成分試験など、土の酸性・アルカリ性の判定であったり、地盤改良の適用性を判断するための試験。

原位置試験

原位置試験は、調査地点で行う試験のことであり、詳細な地盤特性を得るために、原位置の地表あるいは地中(ボーリング孔内)で直接行う方法です。現場で土質を判定したい場合や、土質試験に使用可能な乱さない試料の採取が困難な場合に実施します。
原位置試験の種類として、下記のような代表例が挙げられます。

平板載荷試験(JIS A 1215、JGS 1521)
原地盤に剛な載荷板を介して荷重を与え、この荷重の大きさと載荷板の沈下との関係を見る方法。ある深さまでの地盤の変形や強さなどの支持力特性を調べるための試験。
現場CBR試験(JIS A 1222)
CBRとは、路床や路盤の支持力の大きさを表す指標。CBR試験は、粘土から礫質土に至るほぼすべての土に適用できるため、路床や路盤の強度評価値として広く利用されている。また、CBRはアスファルト舗装の構造設計に採用されており、舗装設計や舗装材料の選定にあたって必要となる路床土の設計CBRや修正CBRは、このCBR試験を基本として求められる。
現場密度試験(JIS A 1214、JGS 1611)
盛土施工時の締固め密度の管理などに用いられる。土の密度は、その質量と体積を必要な精度で測定すると求めることができる。土の質量は原位置において比較的容易に測定できるが、体積を直接測定することは困難な場合が多いため、砂や水を置換することにより測定する。場合によっては、コアカッターやRI計器などを使用するケースもある。

各種解析業務

軟弱地盤解析業務は、軟弱地盤上に盛土を行ったり、液状化の懸念のある場所に構造物を設置したりする場合に、基礎地盤の性質を把握し、対策工を検討するための基礎資料を得ることを目的とします。

解析の流れ
  1. 地質調査(ボーリング調査、スクリューウエイト貫入試験、室内土質試験など)を行い、正確なサンプリングを実施します。
  2. 盛土施工や圧密沈下について検討します。
  3. 具体的な施工内容について検討します。
その他にも、液状化の対策について検討を行うこともあります。

地質解析業務は、十分に経験を積んだ技術者と若手技術者が一体となり、それぞれの特徴を活かしながら調査結果のとりまとめから解析業務まで行っています。

  • 地層地質分布状況についての考察
  • 調査結果に基づく地盤定数の提案
  • 支持地盤の判定
  • 地質平面図、地層地質断面図の作成
  • 斜面の安定解析(切土・盛土)

その他にも、特定の工場・建設作業に対する騒音・振動測定および解析を行っており、同時に、環境騒音・道路交通騒音などの測定および解析も実施しております。また、騒音対策に必要な騒音レベルの周波数分析、近年問題とされている低周波騒音についても承っております。