小口径鋼管圧入工法
小口径鋼管圧入工法とは、小口径鋼管の先端にスパイラルフィンを取り付け、所定の支持地盤まで回転圧入により打設する工法です。
さまざまな種類の荷重、施工方法、土質、支持層、杭長などを組み合わせ、お客様のご依頼に合わせた方法をご提案させていただきます。
- 住宅基礎などで支持層が深い場合や傾斜が見られる際に特に適切な工法。
- 支持地盤に傾斜や起伏がある場合でも、杭長を調節することで対応可能。
- 既製の鋼管を使用するため、一定の施工品質が保証される。
- 鋼管杭は鋼製のため、杭頭を基礎コンクリートに抱き込んだり、鉄筋を介して基礎と結合したりすることも可能。
- 杭の打ち止め支持層さえ丈夫であれば、大きな支持力を期待できる。
- 杭と基礎が一体化することにより、地震や台風などの横揺れに対する耐久力が増す。
- 大型機械の進入が困難な場所でも、容易に施工可能。
- 戸建ての場合、1〜3日程度の短い工期で作業できる。
- 杭を回転埋設させる工法であるため、騒音・振動はほとんどない。
- 水分を使用しない乾式工法であるため、周囲の水質への影響を与えない。
- 地上への排土や地盤の盛り上がりなどはほとんど発生しない。
- 支持層がなければ施工できない。
- 材料が高価な為、施工費用が高額になる傾向がある。
湿式柱状改良工事
湿式柱状改良工法とは、共回り防止翼の付いた特殊な掘削翼で土中を掘削し、先端から噴射するセメントミルクやセメントスラリー(固化剤に水を加えたもの)と、掘削土を攪拌・転圧し、地中にφ600㎜~φ800㎜程の柱状体を作る工法です。柱の周面摩擦抵抗および先端支持力により、住宅を支えます。
- 建物地盤の支持力を向上させる工法であり、特に軟弱な地盤に有効。
- 住宅を主体とした一般構造物などの沈下を防止する。
- 表層改良では対応できない深層地盤の改良を行うことが可能。
- 含水量の多い土質の地盤でも対応でき、早期に大きな強度が得られる。
- 低圧により固化材を注入させるため、固化材の造成杭意義への流失が少なく、環境にやさしい。
- 液状の固化材を土と混合させるため、粉塵が出ない。
- 小口径鋼管杭工事よりも安価で施工できる。
- 残土が発生するため、処分が必要。
- 固化材をミルク状にするため、水が必要。
- プラントや回送車などの重機も設置する必要があるため、進入路や敷地が狭い場合には、搬入が困難になる可能性がある。
表層土壌改良工事
表層土壌改良工事は、地表から約2m程度までの軟弱な地盤が分布しており、その上に住宅など荷重を加える場合に行う工法です。表層の硬度にばらつきがある地盤や軟弱な地盤を強固なものに改良し、不同沈下を防ぐもので、別名、「浅層混合処理工法」とも言います。
表層土壌改良工事はもともと、硬度の低い地盤で工事をする際に、トラックなどを搬入しやすくするためのものでした。それが転じて、軟弱な地盤の上にしっかりとした住宅の基礎を造るための技術に応用されたのです。
この工法は比較的簡単で短時間で済むため、近年さまざまなシーンで用いられています。しかしそうした中で、時として注意不足により、不備・不良の設計施工を招く事があるというのも事実です。当社は、日頃の綿密なメンテナンスと慎重な施工を心がけ、ミスなく安全・安心な工事を行います。
- 砂質土地盤、粘性土地盤やローム地盤など、表層の硬度にばらつきのある地盤や軟弱な地盤に効果的。
- バックホウを使用するため、コンクリートや石などが地盤に混入していても、排除しながら工事を進められる。
- 小さな断面で大きな支持力が得られる。
- 地盤が浅い場合、比較的安い工事費で施工できる。
- 安定地盤が不均一の場合や傾斜がかかっている場合には採用できない。
- 地下水位が改良面の浅い地点に多く存在する場合も採用できない。
- 100m³の土を改良して固めると、200トンの重量になるため、住宅と基礎の荷重に加えて、200トンの荷重が地盤にかかることになる。
- 土の含水比が少ないと、混合土を作った時に乾燥してパサパサになってしまうことがある。
GRRシート工法
GRRシート工法とは、基礎の根切り底地盤に砕石を撒き出し、それを転圧して盤構造を形成、その上に地盤補強シート(GRRシート)を敷設する工法です。シート上には、さらに砕石撒き出しと転圧が行われます。
砕石層に挟まれたGRRシートに建物荷重が作用すると、わずかな地盤の沈み込みによりシートに張力が発生します。発生したシートの張力は、地盤の均質性を高める役目を果たすことから、地盤にかかる建物荷重は分散化され、地盤沈下や不同沈下が抑制されます。この工法により、軟弱地盤の支持力増加と不同沈下および沈下量を低減することが可能です。
- 工数が短く、かつすべて目視で確認できる工程。
- 深層混合処理工法や小口径鋼管杭工法と比較し、経済性に優れている。
- 周辺環境に対して汚染、工事施工時の騒音、振動などの影響を与えない。
- 施工において打設機やアースオーガーなどの重機を使用しないため、狭い場所やアプローチに段差のある敷地などでも施工可能。
- 低圧により固化材を注入させるため、固化材の造成杭意義への流失が少なく、環境にやさしい。
- 深層混合処理工法や小口径鋼管杭工法と比較して施工深度が浅いため、文化財埋蔵地域での施工が可能。
- 使用する材料の品質が長期にわたって安定している。
- 適用可能な地盤条件がある。
- 基礎下端から基礎下端-5mの区間に、Wsw0.5kN未満の層が50cm以上連続していないこと。
- 地形や近隣データにもとづき、ヘドロのような未圧密土、腐植土、高有機質土などが堆積していないと判断できること。
- 基礎下に擁壁の背面地盤などの人工地盤と原地盤が混在しないこと。
- 地震時に液状化する恐れがないこと。
- その他、設計監理者が適用可能と判断した場合。